白裂中皿
サイズ 約 W235mm×H20mm

福岡県出身で現在は阿蘇で作陶されている山下太さんの作品です。

山下さんは阿蘇坊窯という工房で、阿蘇の土や草木などを材料とし、阿蘇という活火山に育まれた生活の中で作品を作っています。

阿蘇山は今でも活発な活動を続けている活火山で、定期的にニュースでも噴火の発生が伝えられているような正に生きた自然スポットです。
噴火と静寂を繰り返す阿蘇の山の周囲には、豊かな自然を拠り所とし、農業や酪農を生業としながら人々が生活しています。
そんな人々の拠り所である阿蘇山は馬や牛が自由に駆け回り、爽やかな新緑から時折見せる朽ち果てた樹々が作る風景は、まるで日本ではないどこか別の国の景色のようです。

そんな阿蘇の大地から作られる山下さんの作品は、自然の力強い生命力を感じる発色の釉薬やどっしりとした佇まいの形から溢れ出る包容力が特徴です。

生命の多様性を感じる色彩と、それを携えることのできる器の大きさを感じるフォルム。
慌ただしく忙しない毎日の中で少し疲れた体や心を、目や手から五感を通して伝わる阿蘇の息吹が癒してくれる。そんな生命力を携えた作品です。