徳利
サイズ 約 W9.5cm×H14cm

白と茶がメインになった色彩豊かでコントラストのある徳利。
特徴ある色彩だけでなく、立体感のあるディティールもひとつひとつの作品の個性を引き出しています。
徳利としてはもちろん、野の花などワイルドな草花を活ける花器にもなる作品。

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大阪府で作陶されている木村貴史さんの作品です。

木村さんの作品は複雑なテクスチャーと豊かな色彩で表現された作品が多く、今にも動き出しそうな躍動感を感じます。初めて見た時はまるで生きた鉱石のような作品だと感じていました。

木村さんは作陶される際に、自身がイメージしている色に近い色の土をチョイスし、ひとつひとつ指で積み上げるようにして成形していく方法をとっているとのことでした。
その中でも特に作品自体に動きを付けることを大切にしており、実際に木村さんの作品からは静物であるにもかかわらず生物として存在しているかのような雰囲気を感じます。

また釉薬を施す際にもいくつも重ね掛けすることや敢えて無釉の部分を残すことによって、一つの作品の中に多彩な表情を作り出すことを意図しながら作陶しています。

そこには一つの作品として見て楽しみ、機能的にも使いやすい器として価値を落とし込むという、木村さんの器が生活の中で日常的にも非日常的にも価値ある存在として受け入れられることを目指し生み出された作品たちなのかも知れません。